【NANA】タクミがハチと結婚した理由がわかった
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こんにちは、ちゃんのおです。
僕は基本的に、少年漫画ばかりを読んでいるので、
少女漫画をほとんど読んだことがないのですが。
そんな中で唯一、ひたすら熟読した少女漫画が存在します。
もうページが擦り切れるんじゃないか、
という位、何度も何度も読みこんだ作品になります。
それはお題の通り、
「NANA」
という少女漫画なのですが。
僕はこの作品から、本当に多くの事を学びました。
そこで今回は男性読者からの目線で、
NANAの魅力を存分に語っていこうと思います。
さて、NANAという作品には、
たくさんの魅力があるわけですが。
この作品で僕が一番、深く考えさせられたのは、
「タクミがハチを選んだ」
という結末でした。
タクミは超売れっ子ミュージシャンであり、
非常に男前で、頭脳明晰で、女性心がわかる完璧な男でした。
いわゆる少女漫画で典型的な、
「白馬の王子様」
という立ち位置で、NANAに登場するキャラクターの中でも、
トップクラスでモテる男キャラでした。
そんな彼には、作中でもファンが山ほど存在しており、
彼と同じ芸能界にも美女の知り合いがたくさんいるし、
自分の事を愛してくれる仕事仲間のレイラという存在もいました。
しかしそれでも、
タクミは最後にハチを選んだのです。
ぶっちゃけハチは、
そこまで美人でもないし、何かスキルがあるわけでもないし、
典型的な十人並みの女性でした。
それなのにタクミを射止めたという事実が不気味で、
「作者はご都合主義でハチとタクミを結婚させた!リアリティがない!」
と最初は僕も思っていたのですが。
僕は大人になるにつれ、
この考え方がいかに間違っていたかという事実を、
日増しに強く実感するようになりました。
僕は大人になるにつれ、
色んな物を買ったり、色んな場所に旅行したり、
行動の選択肢が増え、昔からの欲望を叶える事ができました。
しかし、それと同時に、
年をとればとるほど、学生時代のように知り合いも増えなくなり、
今まで仲良かった知人とも、お互い忙しくなって会いづらくなりました。
理想や夢はどんどん果たしているのに、
なぜかその度に、孤独感に苛まれるようになったのです。
「仕事を頑張って、お金を稼いでどうするの?」
「この先、生きてても何か意味があるの?」
という虚無感が訪れるようになり、
どこか無気力症候群のような形に近づいてしまいました。
そんな時にふと、タクミを思い出したのです。
まあ、さすがに僕とタクミを一緒に考えるのは、
本当におこがましい話で恥ずかしいのですが。
タクミは僕以上に夢を叶え、理想に近づき、
そして僕以上の孤独感を味わってしまったのだと思います。
そして、タクミはそこから脱却するため、
本心で自分を愛してくれたハチを、結婚相手として最後に選んだのかなと。
それに対して昔の僕は、
パートナーである女性の事を、まるで電化製品のように、
スペックを最重要視して推し量っていたのです。
もちろん、女性だって男性をスペックで評価したりするし、
それはお互い様の部分はあるので、
全否定するべき考え方ではないと思うのですが。
「パートナー」という視点において、
この考え方を最重要視するのは、あまりにお粗末である事に気づかされました。
あと、ちょっと話は脱線しますが。
唯我独尊でひたすら自分を貫き、
孤独を貫いても、最初が楽しいだけでいずれ頭打ちになるし、
それはやっぱり幸せに離れないんだな。
ということも学びました。
それこそレイラは、世の女性が憧れる幸せの象徴でありながら、
結局、作中では最後まで彼女を本心で愛する男性は、
一度も現れませんでした。
それどころか、ヤスとも強制的に別れ、
タクミは他の女に取られ、シンは留置所に拘留され。
レイラはナナに匹敵するほど、
常に孤独という絶望と一貫して向き合っていたのです。
だからやっぱり、タクミ然りレイラ然り、
羨望の眼差しを受け続けている勝ち組の人間ですら、
結局最後は「安心感」を他人に求めるし、「孤独」には勝てないんだな、と。
というか、その安心感さえあれば、
地位とか名誉とか金とか、そんな物は二の次であるという事を、
NANAを読む事で、僕は痛感することができました。
ふと、そんな事を考えていると、
僕はなぜブログを運営しているのかが、
あらためてわかってきました。
けっきょくタクミとかレイラと同じで、
年を重ね、ある程度の個人的な欲望を満たした後は、
自分と同じ価値観の人間と、共鳴できる場を求めるのが人間の常だと思うのです。
そして、その夢を果たすため、
僕はブログ運営をしているのだと思うのです。
もちろん、相手に求めるばかりなのもおかしな話なので、
まずは自分から相手を楽しませて、そしていずれは自分の安心感を手に入れるため、
こうして今も記事を投稿しまくっているのだと思うのです。
そう考えると、
「もっと読者をワクワクさせるぜ!」
という熱い気持ちが、NANAを読んだ後に湧き上がるようになりました。
ハチだって、能力とか才能とかではなく、
相手を労わる力だけは、作中のキャラの中でもトップクラスだったから、
夢が叶うようになれたわけだし、幸せにもなれたわけで。
それを再確認できただけでも、
「NANAという作品を読んで良かった」
と改めて思いました。
NANAという作品は、
ミュージシャンが成り上がる芸能界漫画的な要素もありますが、
ちゃんと少女漫画ならではの「恋愛」という要素もしっかり踏襲しているし。
考えさせられる部分も多々あるし、
やっぱり一世を風靡したのも当然というか、
今もなお語り継がれるのにも理由はあるんだな、と。
その風潮が身に染みてわかった、今日この頃でした。
男が読んでも面白いと感じる、数少ない少女漫画なので、
未読の方は是非一度、読んでみる事をオススメします。
ーーーーーーーーーーーー物足りない方へーーーーーーーーーーーーー
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