昔のナルトが面白かった理由
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僕は子供の頃、
ナルトという漫画がすごく好きで、
何回も何回も読み返したりもしていたのですが。
さすがに大人になった今となっては、
内容も薄っすらとしか覚えていなかったので、
久しぶりにナルトをもう一度、全巻読み返してみることにしました。
さて、改めて冷静にナルトを読み返してみた結果、
僕の感想を率直に申し上げますと、
「最初の頃は面白かったのになぁ」
というのが正直なところでした。
最初の再不斬編あたりは、
今読み返してみてもめちゃくちゃ面白かったです。
次のページをめくるのが楽しくて楽しくて、
あっという間に時間が過ぎて、気づいたら食事も忘れているほどでした。
そして、中忍試験編とかサスケ奪還編あたりも楽しく読めたのですが。
ナルトが大きくなった第2部(?)あたりから、
だんだんと読むのがキツくなってきました。
特に最後の忍大戦あたりは、
流し読みでページを飛ばし飛ばしでめくるようになり、
真面目に読む気も失せてしまっていたのです。
もちろん、少年漫画と海外ドラマは、
「最初の頃が一番面白くて、途中から徐々につまらなくなる」
というのは暗黙のルールとして存在するし。
引き伸ばしとか中だるみとかで、
ストーリーが劣化してしまうのは、仕方がない事だとは思うのですが。
それにしても・・・。
ナルトという作品は特に、群を抜いてこの傾向が強く感じました。
なまじっか最初の頃は、
めちゃくちゃ面白かっただけに、これが非常に残念で、
「ナルトが後半に進むにつれて、つまらなく感じてしまったのはなぜなのか?」
を、ふと真剣に考えてみる事にしました。
そして悩みぬいた末に、
「おそらくこれが一番の理由だ!」
という自分なりの結論を導く事に、やっと成功したので、
今回はその旨を解説していこうと思います。
と、その前に確認したい事があるのですが。
「少年ジャンプの3大原則」をご存じでしょうか?
・友情
・努力
・勝利
と巷では呼ばれていて、
これらの条件が1つでも多く、作中に該当すればするほど、
面白い漫画に成り得ると叫ばれているのですが。
実は、これら3つすべてを踏襲した少年漫画って、
この世にほとんど存在していなかったりします。
例えば、名作でお馴染みの、
「ドラゴンボール」という作品がありますが。
確かに主人公の悟空は、
修行を繰り返し「努力」している描写は多々見受けられます。
そして、敵を倒して平和な世界を手に入れるので、「勝利」も存在します。
でも、友情ってありましたっけ。
悟空の一番の友達って、
おそらくクリリンかベジータになると思うのですが。
クリリンって最後らへんはほとんど登場しません。笑
そして、ベジータに関してですが、
とてもじゃないけど、悟空と仲が良いとは呼べないはずです。
何度か殺されかけたり、悪態をつかれたりで、
これを「友情」と定義してはいけないと思うんですよ。
悟空とベジータの関係性は、
ライバル関係ではあるけど、友達という関係には該当しないはずです。
そう考えると、ドラゴンボールという作品は、
〇努力
〇勝利
×友情
という結論になると思います。
さて、お次はワンピースを例に挙げてみます。
主人公のルフィは非常に仲間想いで、
誰とでも仲良くなって、旅の途中で必要以上に人助けをします。
つまり作中で「友情」が何度も垣間見えるのです。
そして、敵を倒しまくって平和を手にしているので、
「勝利」が作中で何度も表現されています。
しかし、努力は・・・?
基本的にワンピースには修行という概念が存在せず、
旅をするだけで、なぜかいつの間にか強くなっていきます。
そう考えると、ワンピースという作品は、
〇友情
〇勝利
×努力
という結論になると思います。
さて、次はハンターハンターを例に挙げてみます。
主人公のゴンは非常に仲間想いで、
自分の命すら省みずに「友情」を最優先します。
そして、作中では何度も修行のシーンが描かれ、
「努力」をしている描写が多々存在しています。
しかし、勝利は・・・?
実はゴンって、
ほとんど「勝利」というカタルシスを実感した事がありません。
ハンゾーにボコられて、ヒソカにボコられて、
ピトーに殺されかけて。
おそらくゴンが強敵に勝利した場面は、
ゲンスルーと戦った時だけではないでしょうか?
そう考えると、ハンターハンターという作品は、
〇友情
〇努力
×勝利
という塩梅になると思います。
さて、しつこいようですが、もっと例を挙げますね。
遊戯王という名作は、
主人公の遊戯が、もう1人の自分(闇遊戯)と相棒の関係になり、
仲間の城之内達と「友情」の力で困難を乗り越える作品です。
そして、基本的に遊戯は誰にも負けないので、
「勝利」をし続ける作風です。
しかし、努力は・・・?
というと、いっさいしません。
努力という概念は遊戯王の作中には存在しないのです。
勘と閃きでその場その場を乗り越えるだけなのです。
そう考えると、遊戯王という作品は、
〇友情
〇勝利
×努力
という結論になると思います。
とまあ、駆け足になりましたが、
・友情
・努力
・勝利
の3大原則すべてを、
しっかりと踏襲している漫画は、
想像以上に少ない事がわかっていただけたかと思います。
さて、勘の良い方はすでにお気づきかもしれませんが。
ナルトという作品は、
実は3つともすべてを踏襲した、数少ない作品に該当されるのです。
いや、正確に言うと、
「昔のナルト」は3つすべてを踏襲していたのです。
昔のナルトは、木登りをしたり、
新術を習得するために「努力」を繰り返していました。
そして、強敵を倒して「勝利」を幾度も得ました。
その過程で、ナルトがサスケを命がけで守ったり、
逆にサスケがナルトを命がけで守ったり、
徐々に互いの存在を認め合い、「友情」が芽生える作風だったのです。
しかし、これは最初だけでした。
途中からサスケが本気でナルトを殺しにかかったり、
修行も影分身を利用して倍速モードで、
横着しながらすっ飛ばすようになったのです。
つまり、
「友情」と「努力」の部分が疎かになり、
最終的には「勝利」だけの作品に成り下がった印象があるんですよね。
せっかく友情・努力・勝利の3つすべてを踏襲した、
数少ない作品だったのに、最後は非常に勿体ないと感じてしまうのです。
とまあ、こんな感じで僕なりにナルトの面白さを定義してみたのですが、
我ながらなかなか鋭い視点だったんじゃないかなぁ、
と自画自賛したりしてます。笑
こうやって面白さを言語化していくのって、難しいけど楽しいですよね。
ちなみに名作と名高い「スラムダンク」という作品がありますが。
〇勝利
×友情
×努力
だと僕は思っています。
その理由についてですが、
こちらで個別にまとめてみたので、よろしければご覧ください。
ーーーーーーーーーーーー物足りない方へーーーーーーーーーーーーー
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このレビュー書いてる人はとりあえずアニメを見てくれ!絶対漫画よりアニメ見た方が楽しめるし面白い