【告白・男道、書評感想】清原和博という男の生き様を知ったら、感無量の気持ちになった
![](https://i1.wp.com/channoo.com/wp-content/uploads/2018/11/518XYW4l9CL._SX341_BO1204203200_.jpg?fit=343%2C499)
こんにちは、ちゃんのおです。
突然ですが、質問があります。
日本の野球界で、一番天才だと思うバッターは誰でしょうか?
王氏でしょうか、イチローでしょうか、落合氏でしょうか、
松井氏でしょうか、はたまた大谷翔平でしょうか。
まあ、色んな議論が飛び交ってしまうと思うのですが。
僕が思う、日本人選手の中で、
最高のバッターは「清原和博」だと思っています。
というのも、単刀直入に、
彼は高卒ルーキーの時点で、「3割30本」という一流の壁を、
労せず悠々と突破してしまったからです。
これは今までのどんな偉人でも、
達成することができない、いや、できるわけがない、
そんな偉業を清原氏は、18歳の段階で到達してしまったのです。
よって、
「才能」
という一点で素質を推し量るならば、
一番の天才バッターは清原氏だと僕は思うのです。
今までも、そしてこれからも、
色んな一流バッターは生まれると思うのですが、
あそこまで才気あふれるバッターは今後出てこないだろう、と。
そう予見してしまうほどに、
清原氏のポテンシャルは明らかに群を抜いていました。
彼は打撃タイトルこそ獲得することはできずに、
野球人生を遂げてしまいましたが、それでも彼の鮮烈デビューには、
他の何者も敵う事はできないと思うのです。
さて、そんな清原氏ですが。
ご存知の通り、今となっては覚せい剤取締法違反で、
罪人として服役し、多くの野球ファンを悲しませてしまいました。
あんなに脚光を浴びた彼が、
なぜ地の底にまで堕ちてしまったのか?
僕はそれが一ファンとしてすごく疑問で、
そのモヤモヤを断ち切るためにも、
彼の事をここで一度、解き明かそうと思いました。
そして僕は最近、彼の著書である、
「男道」「告白」
の2冊をまとめて一気に読破してみました。
すると、彼の中に眠る、
憎悪であったり、快感であったり、
色んな複雑な心情を解明する事に成功したので、
今回はこの場をお借りして、それらを吐き出したいと思います。
結論から言うと、彼の全盛期は、
「高校時代~プロ1年目」
に集約しているという事がわかりました。
やはり見立て通り、彼はプロとしてデビューする前後、
その局地的タイミングだけにおいては、
日本の歴史上で最強と呼んでも過言ではない才能の持ち主でした。
彼はそもそも、
「読売巨人軍(ジャイアンツ)」に魅せられ、
当時は巨人の監督だった「王貞治」に憧れ、野球をはじめました。
しかし、いざドラフト会議が始まったら、
なんと巨人は清原氏ではなく、当時はKKコンビと呼ばれ、
相棒で親友だった、「桑田氏」を1位指名したのです。
ドラフト前の段階では、
巨人
「清原君!是非とも我巨人軍に来てくれ!」
と都合の良い事を言っておきながら、
当日になったら、いけしゃあしゃあと裏切られたのです。
しかも、桑田氏に関しては、
「僕は大学に行く!高卒でプロの世界には行かない!」
と清原氏に明かしていたのに、
巨人から1位指名されるやいなや、
あっさりと約束を破り、巨人に入団をしたのです。
つまり、清原氏は、
憧れの巨人から裏切られ、親友の桑田氏からも裏切られ、
甲子園の怪物と評されていながらも、当時は失意のどん底に陥れられたのです。
大袈裟かもしれませんが、
彼の闇分子はこの時点で形成されたといっても、
過言ではありませんでした。
「男道」にしろ、「告白」にしろ、
この当時の話だけは、本人も鮮明に覚えており、
今でもやはり確執は残っているみたいでした。
そして、清原氏は、西武ライオンズに入団するわけですが、
彼の快進撃はここから始まりました。
それこそ、当たり前の話ですが、
桑田氏は1年目ではあまり結果を残す事はできなかったわけですが、
清原氏は違いました。
巨人を見返すために、己の存在を魅せつけるために、
高卒ルーキーでありながら、類まれなる才能を発揮し、
「3割30本」という大台を突破し、なんと新人王にまで上り詰めたのです。
嫉妬、不満、苛立ち、
といった類の失意の力を発揮して、
化け物じみた実績を叩き出してしまったのです。
が、しかし。
彼はここからおかしくなりました。
なまじっか才能だけで結果を出してしまったので、
1年目の時は試合で学んだ事をメモしたり、勤勉であったのに、
2年目からは明らかに手を抜き、メモ習慣もやめてしまったのです。
まあそれでも、才能だけはピカイチなので、
相変わらず4番バッターとして、一流の結果を残し続け、
ついには憧れだった巨人にFA移籍をすることができたのですが。
やはりプロ1年目がピークだった事実には変わりなく、
それ以降はタイトルとは無縁の野球生活になってしまったのです。
しかも途中から、
「松井秀喜」という実力者が同じチームに現れ、
「松井を敬遠して、清原と勝負すればいいや」
という屈辱的な措置をされ、
相手チームから見下されるようにもなったのです。
そんなこんなで八方塞がりになった彼は、
必要以上の筋力トレーニングを行ったり、試合毎に興奮剤を多用したり、
走り込みもサボるようになり、日増しに彼の身体は悲鳴を上げ、
ボロボロの老体に近づいてしまったのです。
そして、まるで賞味期限切れと言わんばかりの、
無慈悲な解雇宣告を巨人から言い渡され、
彼の野球生命は終わりを告げたのです。
(最後にちょっとだけオリックスで活動しましたが。)
とまあこんな感じで、
彼はずっと拍手喝采のエリート人生かと思いきや、
裏では闇の人生を送り続けていた人間だったのです。
そして、メンタルを病み、
過去の栄光時代、ホームランの快感、
ファンを沸かせる快感が忘れられなくなり。
引退後はついに、覚せい剤に手を出してしまったのです。
当時の快感を、覚せい剤で疑似的に再現しようとしてしまったのです。
清原氏は良い意味でも悪い意味でも、
本当に人間臭い男でした。
いわゆる、イチローや松井や大谷のように、
冷静にメンタルを管理する事ができずに、
感情を剥き出しにして野球と向き合っていました。
その結果、逆転ホームランを連発したり、
ここぞってところでしっかりと結果を残す事ができたり、
チームバッティングを優先し、チャンスに非常に強いプレイヤーでした。
ムラっ気はあるものの、型にはまった時は、
どんな選手よりも力を発揮できるプレイヤーでした。
彼が犯した罪は、今まで応援したファンを裏切ったし、
野球界にも多大な悪影響を及ぼしてしまいました。
しかし、どんな理由があれども、
彼は天才であるし、彼の才能は野球界の宝でもあります。
少しでもいいから、野球界に恩返しというか、
何かしらの形で、今後も野球に携わって欲しいとは思うのですが…。
やはり清原氏の失態は大きく、
彼を慕っていた人間は次々といなくなってしまいました。
しかし、そんな中で、
ハマの大魔神「佐々木主浩」氏だけは今でも親交があり、
なんと清原氏の情状証人として出廷したのです。
まだほんの少しでも、清原氏を活路に導く、
一筋の光はあるわけで、その千載一遇を逃さないで欲しいと思います。
そして、僕自身も、
清原氏にとっての佐々木氏みたいに、
本当に頼りになる友人を見つけ、そして頼られる存在になりたいなと。
彼らの友情の垣根を越えた繋がりに、
男として熱い気持ちになった、今日この頃でした。
P.S
清原氏は生まれ変わっても、
絶対にメジャーには挑戦する気がないみたいです。
外国人選手のフィジカルを観た後だと、
自分の無力さに気づき、メジャーでは歯が立たない、
と自負しているみたいです。
あの天才がそこまでへりくだる中、
ピッチャーもやりながら、ホームランバッターとして活躍している、
「大谷選手」は本当にすごいんだなぁ・・・。
と、清原氏の声明を聞いて、
より一層と思うようになりました。
ーーーーーーーーーーーー物足りない方へーーーーーーーーーーーーー
![](https://i0.wp.com/channoo.com/wp-content/uploads/2019/09/FL1AtWHOcqoDT2A1569495784_1569495912.jpg?resize=490%2C311)
この記事へのコメントはありません。