【デジモンアドベンチャー】八神太一がカリスマになれた理由
こんにちは、ちゃんのおです。
僕はアニメがあまり好きじゃなくて、
アニメを観るくらいなら原作の漫画を読んだ方が面白いじゃん、
と感じてしまう方なので、漫画ばかり読んでいるのですが。
そんな中で、漫画の原作が存在しない、
「アニメオリジナル」と呼ばれる作品は希少なので、
たまにはちょこちょこ観るようにしています。
さて、今回はその中でも、
僕が一番面白いと思うアニメについてを語っていこうと思います。
それはお題の通り、
「デジモンアドベンチャー」
と呼ばれる作品です。
この作品は、夏休みのキャンプに訪れた小学生達が突然、
異世界にワープし、パートナーデジモンと出会い、悪の親玉を倒す、
というストーリーになっているわけですが。
おそらくこの作品において、
一番有名なシーンであり人気のある場面は、
やっぱり「最終回」だと思うんですよね。
ミミとパルモンが涙の別れの瞬間に、帽子が突風で宙を舞い、
その瞬間、ふいに主題歌の「Butter-fly」が流れるシーン。
ひと夏の冒険が終り、それぞれがそれぞれの道を歩み、
子供たちが冒険を経て、大人へと階段を登った事を再確認させられた最後。
数あるアニメの中でも、トップクラスの支持率を誇り、
多くの感動を与えてくれた回でした。
さて、そんな感動的な最終回ばかりが、
ついつい話題になってしまいがちなデジモンアドベンチャーですが。
実は僕にとって、この最終回に勝るとも劣らない神回が、
この作品で他に存在しているのです。
むしろ、「感銘を受けた」という意味では、
最終回よりも考えさせられてしまった回があるのです。
それは、
第21話「コロモン東京大激突!」
という回でした。
この回は僕の中で、
視聴後にじわーっと心に染みわたったというか、
色々と考えさせられる回だったのです。
というのも、第1話からずっと、
デジタルワールドと呼ばれる異世界を冒険する子供たちですが。
実はこの回で一度、
主人公の太一だけは現実世界に戻る事ができたんですよね。
つまり、
「デジタルワールドから脱出する」
という当初の目的を第21話の段階で、すでに達成していたのです。
無事に現実世界に戻ってこれた太一は、
さっそく家に帰り、等身大の小学生と同じような夏休みを満喫しました。
美味しいご飯を食べて、スイカを食べて、
ふかふかのベットに寝っ転がり、デジタルワールドとはうって変わって、
安全で平和な最高の生活を実感するのです。
そして、病気で寝込んでいた妹のヒカリと再会し、
家族の温かさ、いつもの楽しい時間を思い出すのですが。
この安寧は長くは続きませんでした。
現実世界にデジモンが侵略してきて、
デジタルワールドでは深刻な問題が発生し、
今まで冒険を共にした仲間たちの身に、危機が迫っていることを知ったのです。
「俺だけが幸せじゃダメだ。仲間を置き去りにした幸せに価値はない」
そして太一は、またあのデジタルワールドに舞い戻ったのです。
さて、ここからがポイントです。
やろうと思えば太一は、
そのまま平和な現実世界に、身を委ねる事だってできました。
しかしそれでも、太一は戻ったのです。
おそらく太一があのまま現実世界にいても、
誰も文句は言わなかっただろうし、言う資格もないのです。
だけど、太一は自分の私利私欲なんかよりも、
大局的に物事を捉え、妹と別れ、
また自らデジタルワールドに身を投じたのです。
デジモンシリーズは他にもたくさん存在し、
02とかテイマーズとか、まあ色々と人気作はあるわけですが。
けっきょく歴代の主人公の中で、
一番人気でカリスマ的存在になっているのは、
やっぱり初代デジモンの「八神太一」になります。
そして、その理由を決定づけたのは、
この第21話に他ならないと僕は思っているのです。
いつもはおちゃらけて、リーダーとして未熟な部分もある太一ですが、
平和で快適な生活を禁欲的に断ち切り、また過酷なデジタルワールドに身を投じた姿は、
僕の中で、今でも強く印象に残っているのです。
世の中には、たくさんのカッコイイ主人公がいます。
強い人とか、賢い人とか、
苦しみを乗り越えたり、平和を実現したり、
優秀な主人公はたくさんいると思います。
しかし、快適なぬるま湯から抜け出し、
極寒の寒空の下に自ら進んで身を投じた主人公って、
そう多くはないはずです。
「苦痛→快適」
を実現できる人間はすごいと思います。
しかし、それ以上に、
「快適→苦痛」
を英断できる人間はなかなかいません。
そして、これを容赦なく実行できたからこそ、
周りの人間は太一をリーダーと認め、
太一は圧倒的求心力を誇る事ができたと思うのです。
僕は当時、それこそ太一と同じ小学生ながら、
このシーンを日曜の朝に、リアルタイムで視聴した時に愕然としました。
「せっかく現実世界に帰ってこれたのに、なぜ!?」
「なぜもう一度、あの地獄に戻る事ができるんだ!?」
「太一はどんだけ責任感つええんだよ!」
僕はこの時、心の底から太一をリスペクトしたのです。
そしてこの後に、
あの感動的な最終回を目の当たりにするわけですが。
熱い気持ちになったというか、心を打たれたという意味では、
最終回以上に21話の時の方が、心情としては深かったかもしれません。
自分ももっと頑張ろう、と、
そして、今の自分はあの時の太一以上に恵まれているわけだから、
太一を見習って、少しでもいいから他人のために動いてみようと。
そんな気持ちにさせてくれた回だったのです。
僕は今、こうやってブログで世に向けて発信していますが、
その理由はもしかしたら、少しだけ太一の影響もあるのかもしれません。
しんどい時もありますけど、
何か挑戦的にぶつかっていきたいというか、
平和なぬるま湯に漬かり続けている普段の自分を追い込みたいのです。
P.S
どうやらこの21話だけは、
映画ぼくらのウォーゲームを制作を担当した細田守監督が、
手がけていたみたいですね。
道理でこの21話だけは、
全52話のデジモンアドベンチャーの中でも、
異彩を放っているというか、クオリティが凄まじいわけだ。
ちなみにぼくらのウォーゲームについての記事も、
こちらで言及しているので、よろしければ。。。
ーーーーーーーーーーーー物足りない方へーーーーーーーーーーーーー ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
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